Mamiko Kikuchi

ボーダーレスな恋の話

恋のボーダーって一体何なんだろ?
一体いつの時代にどこでどんな人がボーダーラインを決めたかは誰も知らない。
男とか女とか宇宙人とか地球人とか動物とか魚とか何もかも取っ払ったら
自分自身が人間なのか地球人なのかもうどうでもよくなって、この宇宙にあるもの全てが愛おしくなる。
さぁ、一歩踏み出してみて世間の目とか常識はこうあるべきなんか糞食らえだよ。

Mamiko Kikuchi

パーティで女の子に話しかけるには

公開年:2017年
製作国:イギリス/アメリカ
ジョン キャメロン ミッチェル監督

夜中にちょっと散歩して、たどり着いた大きなお屋敷には今までみたことないような不思議なパーティーに迷い込んでみる。
もしかしてカルト宗教?普通なら一目散に逃げるけど、そこに超絶可愛い女の子がいたらどうだろう?
キスゲロされても、不完全な性交渉だって構わない、こんな破茶滅茶な恋ができるのは相手は彼女だからなんだ。
サブカル風味全開で、ちょっぴりエッチでシュールなエンとザンの愛の逃避行がものすごく羨ましく見えたのは2人の甘くピュアな心がスクリーンいっぱいに広がっていたからかな。

Mamiko Kikuchi

君の名前で僕を呼んで

公開年:2017年
製作国:イタリア/フランス
ルカ グァダニーノ監督

心よりも先に思いがけない相手にカラダの深い部分がいつのまにか充血することだってある。
[僕は君で君は僕]
大好きな相手といつか離れ離れになるのならいっそ一緒の存在になってしまいたい。
そんな張り裂けそうな想いもとんでもなく幸せな瞬間も、全てが人をつくり成長していくから無駄はないはず。
運命の恋だって結ばれないこともあるし、運命ではなくてもそれなりに愛し合うことができる。そんな遣る瀬無い想いも水の底や土の底に葬りながら世界はなんとか回っていくんだよね。

Mamiko Kikuchi

神様メール

公開年:2015年
製作国:フランス/ベルギー/ルクセンブルク
ジャコ ヴァン ドルマル監督

こんな事言ったら怒られるかもだけど、聖書の神様ってかなりモラハラ。
そんなモラハラ神様に弄ばれていつもてんやわんやになってしまう私たちを天国からの目線で描いてみたのがこのおはなし。
あなたがもし世界のくだらない常識に縛られてほんとうの自分を閉じ込めてしまっているならこの映画を観てみて。
ゴリラに恋に主婦の姿に少しドキってなるかも!
もしも明日世界がなくなるかもって想像してみたら、考えてもみなかった自分の中に潜んでいた愛の形が突然顔を出して暴れ出して、自分のことまでもっと愛せるかもしれないから。

Mamiko Kikuchi

シェイプオブウォーター

公開年:2017年
製作国:アメリカ
ギレルモ デル トロ監督

 

毎日同じ時間に目覚め社会に決められた枠に支配されたいつものルーティンを繰り返す生活。
仲の良い友達はほんの少しだけ。
皆も優しくしてくれるからそれだけで私は幸せだけど私はこの世界でとても孤独だ。
そんな私の目の前に醜くも魅力的なクリーチャーが現れた。彼は私をまっすぐ見つめてくれるはじめての人。
【その日から彼は私の神様になった】
ギレルモ デル トロ監督だから作り出せるグロテスクなのに美しい不思議な御伽噺。
他人の目など気にしない2人だけの海の世界に自由に何も考えずに、ただ水の泡になって漂いたい。

Mamiko Kikuchi

シザーハンズ

公開年:1990年
製作国:アメリカ
ティム バートン監督

愛する人が目の前にいて、抱きしめたくて仕方ないのに抱きしめることができない。
こんな切ない想い経験した事ありますか?
ハサミの手を持つ人造人間の青年が生まれて初めてみた美しい娘を見てごく当たり前に恋をしただけ。
誰かの虚栄や嫉妬によって真実は捻じ曲げられて、純粋な存在は声すら上げられない。
奇才ティム バートン監督が異形の者を排除する事に躍起になった愚かな人間たちの姿を風刺した現代版「美女と野獣」は、ちょっぴり残酷で容赦なくて、彼のことを思い出すだけで古傷みたいにズキズキ痛む。